正式販売開始は10月ごろを予定しています。
Boxion-2015
仕様詳細
項目 | 仕様 |
ワークサイズ | X200 Y150 Z50 (mm) |
理論上最大移動量 | X220 Y170 Z55 (mm) |
初期設定最大移動量 | X210 Y160 Z50 (mm) |
最大送り速度 | F1000 |
加工可能素材 | 樹脂、木材、アルミニウム、真鍮、PCB、カーボンなど |
スピンドル | ER11 |
スピンドルコレット径 | 3 / 3.175 / 4 / 5 / 6 / 6.35 / 7 (mm) |
スピンドル出力 | ブラシ付きDCモータ 30 W |
スピンドル回転数 | 0〜10,500 rpm |
直動機構 | リニアシャフト+リニアボールベアリング |
送り機構 | Acmeネジ+アンチバックラッシュPOMナット(リード4mm) |
ステッピングモータ | Nema17(42mm) |
コントローラ | Metall Meister GRBL |
対応CAM | GRBL用ポスト処理対応(推奨: Autodesk Fusion) |
ACアダプタ | 24V 5A(120W) |
本体サイズ | X380 Y380 Z370 (mm) |
重量 | 約29 kg |
開発背景と特徴
Metall Meisterの「Boxion-2015」は、趣味の領域でも妥協なき切削品質を求める声、そしてロボコンの電子基板製作現場での実体験から生まれました。
小型CNCではアルミや銅基板加工時に精度不足や剛性不足を痛感し、「これでは自分の求める仕上がりが出せない」と開発を決意。
部品構成は最小限に絞りながらも、採用する部品には一切の妥協を許さず、コストを惜しまない選定を実施。
板金溶接による高剛性フレームは、日本の職人による仕上げで生まれた精密構造。机上サイズながら重量約29kgの重厚な安定感を誇ります。
開発コンセプト
シンプル構造 × 高精度切削 × 長寿命設計 × 圧倒的な使いやすさ
- 直動機構
SUJ2鋼に硬質クロムメッキを施したリニアシャフトとリニアボールベアリングを採用。滑らかで確実な送りを実現。 - 送り機構
アクメネジ+アンチバックラッシュPOMナット(リード4mm)を採用し、バックラッシュを最小限に抑制。潤滑油のメンテナンス頻度も不要。 - 幅広い加工対応
鉄製スピンドルと剛性・減振性に優れた筐体構造により、樹脂・木材・アルミ・真鍮・PCBまで安定した切削を実現。ロボコン用の精密パターン基板製作にも対応。 - スピンドルモータ
ダブルベアリング構造で高速回転時のブレと摩耗を抑え、長寿命・安定加工・静音性を同時に実現。モータシャフトとコレットの芯出し精度にもこだわり、基板加工時の微細パターンも鮮明に。
贅沢な造りと日本製の信頼
- 板金溶接構造で、軽量かつ高剛性を両立
- 製造・品質管理は全て国内で実施。細部まで精度を徹底管理
- 見えない内部にも高品質な材料と精密加工を惜しみなく投入
- モータ固定部・軸受け構造は長期使用を見据えた強化設計
快適さを極めたカバーと一体型設計
加工中の切りくずや粉塵を外に一切出さない密閉型カバーを標準装備。
掃除の手間を大幅に削減し、作業スペースを常にクリーンに保ちます。
さらに、工具交換や調整もワンタッチで行え、カバーを開けた瞬間からすぐに作業再開可能。
結果、あなたは「削る」ことにだけ集中できます。
加工後の片付けに悩まされる時間は、もうありません。
拡張性と未来性
- GRBL互換コントローラ標準搭載 — 推奨CAM(Fusion 360)に対応
- スピンドル強化、集塵機追加などのオプションで用途に合わせた進化が可能
- 今の作業スタイルにも、将来の創作環境にも柔軟に適応
開発者からのメッセージ
このCNCは、私自身が「本当に欲しかった一台」です。
ロボコンの電子基板製作やアルミ加工で、既存の小型CNCが力不足であることに不満を持ち、「自分が納得できる一台」を目指して多くの試作を重ねました。
モータの内部構造からベアリングの配置、ネジのリード角、筐体の板厚に至るまで、全てに理由があります。
そして、加工後に机が散らからないという快適さを徹底的に追求しました。
設計思想はただ一つ
「見えない部分にこそ手間とコストをかける。それが、長く使い続けたときの信頼になる。」